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地球民家 (平成21年3月号)

    ★本を出版することができました★
        「良い家は良い山がつくる」

    出版記念パーティーで挨拶する伊澤理事長  

             伊澤理事長

 

 同志的結合集団である協同組合あすみ住宅研究会(設立:平成4年)が本を出版することができました。題名は"良い家は良い山がつくる"・・・やはり原点は山でした。
  私達は住まいと言う器をお客様と共に造らせて頂きながら、お客様の一生の大事業に参加させて頂けることや安心して暮らせる場所、安心して帰れる場所を提供することのできる本当に恵まれた仕事をさせて頂けることに感謝をしています。
  私達はその器の骨組みを木で造ることを得意とする仲間達の集団です。この出版を通し山に対する、故人、先輩に対する感謝の意を新たにしました。自然が育むものはお金で買うことができないものが沢山あります。例えばあすみ住宅研究会が年3回実施している「我が家の大黒柱と出会う旅」に参加し、樹齢100年の木に抱きついた時感じる思いは人それぞれに違いますがお金では決して買うことはできない思いです。そしてその100年前を想像した時の感動は何物にも代えがたいものがあります。

 
      大黒柱と出会い喜ぶイベント参加者
      我が家の大黒柱と出会う旅への参加者  

 

 私自身、原点が少し見えてきたような気がします。人は生き方や考え方、環境でその人生が随分変わります。昔は貧しかったけれど、どんな時でも安心して帰れた場所、例えば故郷、例えば暖かい家庭、例えば仲間・・・があったように思います。そこには何か強い思い魂のようなものがあったのではないかと思います。守るべきもの、守らなくてはならないものが明確になっていたそんな気がしてなりません。
  
 何かと暗いニュースが先行する昨今。何かどこかが違っているような、こんな時こそ明るく 楽しく、元気よく大きな夢に向かって熱い思いを伝えて行きたいと思います。 これからも愛され、誉められ、役に立つ集団であることを願っております。

            協同組合あすみ住宅研究会 理事長 伊澤 和男


   春季"我が家の大黒柱と出会う旅"は3月29日に開催

   木曽の山に入って思いっきり新鮮な空気を胸一杯に吸いませんか!
   山があなたを待っています。
   ◆ 開催日  平成21年3月29日
   ◆ 開催地  岐阜県中津川市
   ※ お問合わせはお近くの会員工務店または組合事務局へ!
     組合事務局 ☎0573(75)5339 Eメール:asumi@cello.ocn.ne.jp




   「地球民家」建設実況ナマ中継

   山陰初の「地球民家」完成近づく!

   米子発

     ㈱大協組 地球民家

   いよいよ山陰初の「地球民家」の完成が近づきました。丁度外部工事のときに寒波に合い大変でしたが、現場の担当者の努力で予定より約10日早く完成する予定です。
一応3月の14・15日に完成見学会を行い、この山陰初の「地球民家」を鳥取県西部の皆さんに見て頂こうと思っています。
 建物は前回もお伝えしたとおりお客様の御予算や御要望により本来の「地球民家」とは大分内容の違うところはありますが、建築スタッフでの出来栄えは良好、お客様も非常に喜んで頂いております。


㈱大協組 地球民家内観 

 さて、後は我々がいかにこの家の良さを他の方に伝える事が出来るかです。出版本「よい家はよい山がつくる」も間に合いましたので、この本も大きな武器の1つとして使わせていただき、頑張りたいと思います。

追伸
 建設地が山間部で米子市内より車で約20分という場所で、「地球民家」のロケーションとしては最高です。是非一度足をお運び下さい。
                     
 鳥取県米子市 ㈱大協組 浜田一行




   あすみ会  会員のご紹介 ⑨
   岡山市 株式会社シンキホーム

     ㈱シンキホーム バリアフリー住宅

  当社は昭和58年(1983年)の創業以来、伝統的な在来軸組工法の"木造建築"にこだわりながら、最新の機能性商品も柔軟に織り交ぜ、常に社員全員の知恵と工夫で優れた家造りをおこなうことでお客様の満足を目指しています。
 また、社会背景に沿ったテーマで家造りをおこなってきたのも当社の特長です。
 今から16年前のH7年(1995年)には、全国でも先駆けとなった「高齢者対応住宅」のモデルハウスをオープンさせ話題となりました。当時はバリアフリーという言葉や高齢化に伴う家庭内事故の増加の認知度も低く、家の中での段差が当たり前にある時代に、近い将来訪れる高齢化社会の問題提起を住宅の観点からおこないました。
 今現在、バリアフリー住宅が当たり前となったことは、当時のプロジェクトメンバーにとっては嬉しい限りです。現在では、当社のこのノウハウを生かし、リフォームにおいても手間暇をかけてコツコツとプランを熟考し、施主様にとって最適なプランは何か、をお客様と何度も打合せすることで最高のご提案・施工をしています。
「人が健康で長生きする家とは何なのか」が家づくりのテーマです。

当社の得意 ①自然の素材・・・・・自然の素材「木・石・紙・土」を重視。(もちろん、この
                      こだわりから木曾東濃檜へとつながっている。)
         ②施主への感謝・・・岡山市の中心部に本社を構えながら、OB様からの
                      ご紹介を重ねて26年。今では兵庫県境から広島県
                      境までOB様の輪が広がっています。
         ③熟練の技術 ・・・・岡山県下においてトップクラスの実績を持つのが、「古
                      民家再生」。熟練の技術と匠の設計力を必要とするこ
                      のこだわりは施主の後世への使命を果たします。

 シンキホーム株式会社  www.shinkihome.co.jp



   家族愛に溢れた物語を日本語版で自主出版
    岡山市の㈱シンキホーム西﨑武芳社長

 今年初めに㈱シンキホームさんから同社がお客様へ情報発信するコミュニティー紙「ユーティリティー」が届きました。この「ユーティリテイー」の一頁目には必ず社長の西﨑さんの想いが載っています。本当は「思い」と表現すべきところですが、西﨑社長の場合はあえて「想い」と書かざるをえません。 
 情報誌と言えば会社とお客様を繋ぐ大切なコミュニテイーの道具あり、有形無形の情報を提供することにより会社の信用、その会社の家造りの考え方、そして商品などを知ってもらい契約に導くもの。一般的に社長のコメントはどうしても自社の拘りや商品の宣伝になりがちですが、西﨑社長の場合は、全く仕事から離れた内容の記事となっている。ある時はノスタルジーな想いを語り、またある時は仲間との友情を語り、そしてまたある時は心打たれる愛情を語ったりしている。大切な情報紙のトップ面をこのような話で飾ってこれでいいのだろうか・・・と多少心配になりますが、シンキホームさんのお客でもない私は実はこの西﨑社長の「想い」の愛読者で「ユーティリティー」が送られてくるのを楽しみにしています。送られて来るとまず最初にこの面を読みます。今回なぜこのような記事を書いたかというと今回の「ユーティリティー」のトップ面に次のような心温まる話が載っており、この話を是非皆様に紹介したかったこと。そして「あすみ会」にはこのような人がいることを知っていただきたかったからです。

 昨年暮れ、私はある一冊の本:日本語版「もう一度ママの声が聞きたい」(台湾:周希誠著)を自費出版致しました。これは台湾で大きな反響を呼んだ実話で、貧しくても家族愛に溢れた物語です。末期がんの母親と、けなげに支える5人の幼い子供たち。
一杯の麺をみんなで分け合う姿は、地元のマスコミはもちろん、日本のテレビでも紹介されました。母親の主治医だったのが著者の周希誠さんです。周さんはかって岡山大学医学部の大学院に留学し、博士号を取得しました。そんな縁もあって、岡山市日中友好協会理事の家野四郎さんに翻訳をお願いして出来あがったのがこの本です。
岡山市・瀬戸内市には教育委員会を通じて各小学校へ、県立図書館からは県下の図書館へ、それぞれ寄贈しました。11月30日付山陽新聞(全県版)では大きく取り上げていただきました。
我社のお客様、多くの友人・知人にもお届しました。お読みになられた方から思わぬ大きな反響・・・多数のお手紙・ハガキ・メールをいただきました・・・。(以下割愛させていただきます)

最後に西﨑社長は次のような言葉で締めくくっています。

 我々の業界も厳しい大変な局面が続いております。社員一同もう一度原点に返り大切なものを見失わないよう、企業としての役目を果たしていきたいと思います。 (事務局:清長)



   あすみ住宅研究会が"日本の家づくりの問題点"を指摘した本をだしました
   新刊『良い家は良い山がつくる』刊行

   「木材自給率の低下」、木材の「産地偽装」など日本の家づくりの問題点を指摘
   木曽東濃檜の産直システム、200年住宅への解「ヴィンテージハウス」を提案

                    出版本「良い家は良い山がつくる」 

 

 あすみ住宅研究会では、木の家にこだわる工務店集団として、「ポイント・オブ・ノーリターン」と呼んでいい状況にある日本の山の荒廃について問題意識を持ち、木曾東濃檜の産直に取り組んできました。その経験のなかで、住まい手にもっと山の荒廃について考えてほしい、それを改善するための産直システムによる家づくりを知ってほしいと考えたのが本書を著した理由です。
 しかし、木を単なる部材としてのみとらえ、その魅力やメリットを伝えても、住まい手にはなかなか思いが伝わりません。そこであすみ住宅研究会では、良質な木材を住まい手の感性に訴えかける物語性をもった「感性素材」としてとらえ、それを「現し」と呼ぶ柱や梁をむき出しにする工法で「魅せる」ことで感性に訴えかける住まいを実現し、木の家の本質的な価値を高めることで、良質な木材をふんだんに使った木の家の普及啓発を行っています。さらには、先人たちの贈り物である良い山の良材を使って本当に良い家を建て、それを次代に引き継いでいくことの責任と貢献、そして豊かさを説いてきました。本書でもこれらに触れ、良い山の木の家に住むことの豊かさと、それによって果たせる責任・貢献について提案しています。
 本書はこのように、住まいのハード面を解説する従来の住宅単行本とは異なり、ソフト面―良い家について、暮らしの豊かさについて説くなかで、読み手自身にそのことを考えてもらうことを目指しています。これらを考え、その実現に向けて動くことが、家づくりで失敗しない方法であり、住まいの真の価値-所有価値・利用価値・資産価値・社会価値を実現することにつながると考えているからです。

 【目次】
  序  章  本当に良い家とは
  第一章  間違いだらけの日本の家づくり
  第二章  間違いだらけの日本の家づくり①シックスハウス
  第三章  間違いだらけの日本の家づくり②耐震性能不足と耐震偽装
  第四章  間違いだらけの日本の家づくり③資産にならない家
  第五章  間違いだらけの日本の家づくり④山の荒廃
  第六章  失敗しない家づくりのための三原則
  第七章  家づくりに欠かせない「四つの品質」
  第八章  山を次代につなぐ家づくり
  第九章  理想の家づくりに向けて

新刊『良い家は良い山がつくる』
◆著者名:協同組合あすみ住宅研究会
◆定価:1,300円(本体価格/税別、税込1,365円)
◆出版社:㈱新建新聞社/アース工房
◆版型:A5並み版

※ご購入はお近くの書店または会員工務店へ

2013年12月 6日